家賃保証会社社員が本気で何でも答えたら

家賃保証会社に関してネットには嘘や誤解が多すぎる。だから自分が答える!

上場している家賃保証会社3社の決算短信が出ました

上場している家賃保証会社あんしん保証、ジェイリース、イントラストの決算短信が出ましたね。

あんしん保証株式会社 決算短信より
経営成績(平成28年3月期 → 平成29年3月期)
営業収益 21億7400万円 → 23億2300万円
営業利益 2億6400万円 → 2億6400万円
経常利益 3億2100万円 → 3億2600万円
当期純利益 2億2400万円 → 2億1600万円
自己資本比率 77.2% → 77.9%

業績予想を修正していましたがそれでも昨年比では増収みたいですね。当期純利益が少し減ったかな。う~ん、自己資本比率高いな。業界で一番売上高の高い日本セーフティー(74.5%)よりも高いですね。

ジェイリース株式会社 決算短信より
連結経営成績(平成28年3月期 → 平成29年3月期)
売上高 32億900万円 → 41億2100万円
営業利益 2億700万円 → 3億3700万円
経常利益 2億300万円 → 3億1200万円
当期純利益 8700万円 → 2億2000万円
自己資本比率 7.2% → 19.1%

決算短信にある不動産仲介事業というのは多分あすみらいのこと。短期借入が3億4000万円減っているのは驚きですね。自己資本比率は大幅改善というところでしょうか。非上場ですが業界大手のJIDは自己資本比率42.29%で“当社は自己資本比率が高く”とHPに記載していますから、そういう意味では大手と比較してもまだ低い自己資本比率なのかな。

決算補足資料にある代位弁済回収率94.8%は驚異的の一言。どうやって回収しているんだろう。計算方法を明示してもられると分かりやすいですね。

株式会社イントラスト 決算短信より
経営成績(平成28年3月度 → 平成29年3月度)
売上高 26億5000万円 → 27億1300万円
営業利益 5億4100万円 → 6億800万円
経常利益 5億4100万円 → 5億9800万円
当期純利益 5億2400万円 → 4億900万円
自己資本比率 25.8% → 64.9%

売上が伸びた割には当期純利益は減っていますね。自己資本比率は大幅改善。ただ、ここは上場した期の伸びが異常だったので親会社のプレステージインターナショナルと何かあったのか。更に言うと家賃保証以外の事業規模も大きいので、この中のどれだけが家賃保証事業なのかが数字では見えづらいですね。

決算説明会資料を参照すると無借金と書いてあります。今まで実質無借金と公式発表している会社はあっても、公式発表で無借金と公開しているのは日本セーフティーフォーシーズだけだったようですが。

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【質問】 強制退去になったらどうなるの?

強制退去になったら、、、悲惨ですよ、本当に。

最初に誤解されたくないので1つ。強制退去というのはある日突然荷物が処分されていた、鍵が交換されていた、ドアロックされていたとかそういうのを言っているわけではありません。そういうのはただの犯罪です。少し前に追い出しとかで問題になっていました。ここでいう強制退去というのは裁判を行って、大家側(家賃保証会社側)が勝訴して、合法的かつ強制的に荷物を出す事ができる状態になって、それでもなお自分で退去しないので強制的に行うという場合の強制退去のことです。法的には強制執行と言います。

この強制執行というのは裁判所の命令で行われるので抵抗しても意味が無いです。本当に強制的に行われます。ときどき自分は本当に家賃が払えないのになんて無慈悲な的なことや家賃が遅れるのには事情があるだろ、こんな方法をとるなんて酷過ぎます的なことを言われる方がいますが一切関係ありません。というよりも家賃が遅れて過ぎててどうにもならないから仕方なくやりたくもない裁判をやっているので、この期に及んで何を言っているのかという感じです。

で、強制的に荷物を出されると出された荷物は処分されます。(期限内に取りに来ればもちろん返しますが、お金がないから荷物を出せなかった方々なので基本的には取りに来ません。)部屋を出された人は自分で方法を考えるしかありません。実家に戻る、友人のところに居候するが多いように思えますが電車賃すらない人も稀にいますし、実家や友人に相談できるようなら家賃が遅れて裁判になっている時点で相談すると思いますけどね。他にも職場に転がり込む人とか。それすらできない人はホームレスになる人もいます。私の経験で1人だけ強制執行後にホームレスになった人を知っていますが、ホームレスはホームレスで縦社会で、縄張りがあって新参者は大変らしいです。あとは途方に暮れて困っているところを警察に保護されて、その後生活保護を受ける人とか。生活困窮者向けの団体や施設に入る人とか、若干怪しい宗教関係のところに御世話になる人とか。正直なところ家賃が送れて裁判になって、それでも出て行かずに強制退去になっている人で、その後幸せになったという話しは聞きませんし、想像できません。言ってしまうと普通でないことをやり続けた結果が強制退去ですのでその辺は仕方ないのかもしれません。

更に追い討ちを掛けるようですけど、仕事をしている人は給料の差し押さえが入ります。どういうことかというと毎月貰う給料の一部を会社から強制的に本人ではなく家主に払ってもらう手続きを取ります。銀行口座を持っている人は口座の差し押さえが入ります。これは預金が残っている場合には強制的に家主に払ってもらう手続きです。もし部屋の中にお金に変えられるような価値のありそうな家具や動産があればそれも差し押さえられます。強制的に売られて家主に家賃分として充当されます。つまり部屋を出されたからと言って支払いがなくなるわけじゃないのでその後も大変という事です。稀に部屋を強制的に出されたんだから支払う必要が無いということを言う人がいますが、支払い義務は残り続けます。

だから家賃はきちんと払おうね、という話しです。で、ここまで書いて思ったんだけど、質問者はこれを聞いて何をしたいのかな?

家賃保証会社は追い出し屋なのか

度々ですが、家賃保証会社の追い出し行為が問題になったりします。10年位前は割りと頻繁に保証会社の追い出し行為を聞いた記憶があります。当時は世の中の認知があまり進んでおらず、規制も無く、保証会社の乱立している過剰競争の中での強硬手段だっとようにも思えます。が、当然駄目です。最近昔ほどは聞かなくなったなと思っていたら昨年4月に神奈川の家賃保証会社が追い出し行為を行ったとして東京地裁から賠償命令が出たりして結構驚きました。

まだそんなことやっていたんだ、と。

新聞の記事を読む限りでは問題になったのは家賃が遅れて払わないのでドアを勝手に施錠した。その後勝手に処分した事です。詳細が載っていなかったのですが、これは明らかに問題ですね。昔はもっと家主の立場が強かったんですけどね。時代と共に消費者=入居者の立場の方が強くなっていますね。おかげで家賃が遅れて無視を続ける悪質な入居者に対しては裁判するしか手が無い。でもそういう人は裁判しても結局逃げちゃうから裁判するだけ費用が掛かる。だから荷物を出しちゃおうと考えてるんでしょうね。

昔はそういう保証会社も多かったように思います。督促の方法もやり方が定まっていなかった分やりたい放題でコンプライアンスとか言われるようになったのはここ数年じゃないかな?今では何処も法令順守とか自主ルールとかを全面に出していますね。当然ドアの施錠(多分ドアロックのことです)とか荷物の勝手な処分は違法ですが、他にもドアをガンガンやったり、ドアへの張り紙も駄目です。出て行けと迫るのも駄目です。異常に高い回収率を開示している保証会社もありますが、本当かな、とも思ってしまいます。本当の意味で全てをクリアするのは結構大変です。

じゃあ保証会社はどうすれば良かったのか?連絡が付かなかったらやっぱり裁判するしかないんですねえ。残念ながら。だから保証会社は悪質な入居者が多いと儲からない。結局優良な入居者にも影響が来るように思えます。困ったもんですね、ホント。

お金持ちでも家賃は遅れる不思議

どうも、がじょまるです。

家賃が遅れる人はお金がないから遅れる。これは正しい。でも必ずしもそうでないことが結構あります。お金持ちでも家賃は遅れます。

以下、家賃が遅れる例
・支払いの優先順位がおかしい
・自分の収入に見合っていないところに住む
・収入が上がったので高級マンションに住んだら事業に失敗した
・ずっと前からジリ貧だったけど問題を先送りにしている

支払いの優先順位がおかしいというのはとてもよくあります。生活保護でパチンコに使って遅れるなんてザラです。今更驚きません。遊興費に使う、他の支払いを先にする、こんなことは日常茶飯事ですね。お金があるときはみんなちゃんと支払いますが、お金がないときには五月蝿く言うところや支払わないと困る所から順に支払って家賃を最後に回すんですね。
電気代、ガス代、水道代、電話代、ネット代、この当たりが家賃よりも上位に位置するのは当たり前で下手をすると食費よりも優先順は低いのが家賃だったりします。でも普通に考えてどれも支払わないといけませんよね。電気、ガス、水道、電話、ネットは支払わないと止まります。でも家賃は払わなくても住める。結構本気でそう思っている人が多いのが実情です。遅れても仕方ない、遅れるのにも理由がある。平気でそのように主張してきます。でもだったら連絡くらいするでしょ?無視しないでしょ?と話し合いが平行線になって、結果は両者にとって良くない方向に行きがちです。経験上ですが。

家賃が自分の収入よりも高すぎる場合も問題ですね。収入が月20万円で家賃8万円って無理でしょ、みたいなケース。結構あります。こういう人は入居したときにはなんとかなると本気で思っているんですよね。ざっくり言うと手取りの3分の1くらいに抑えれば毎月の家賃は支払えます。手取りが20万円なら家賃6万~7万円位。でも部屋のランクが落とせないんですね、こういう人って。

収入がそれなりにあって良い所に引っ越したら事業に失敗した、離職した、出費がかさんだ。こういう理由の滞納も多いですね。一時的な話ではなく長期的にキャッシュフローを考えないといけないケースですね。ずっとジリ貧だったけど問題を先送りにしているっていうのは個人経営者とかに多い気がします。自分の店を持っているけど売上がさほど多くない。でもなんとかやっていけてるし、みたいな。こういう場合も長期的には悪い方向に行くケースが多い事が多い気がします。経験的にですが。

今お金があるからとって滞納しないとは限らないという例でした。だから保証会社が必要になってくる、のかな。

【質問】 保証会社の団体って何がありますか?

家賃保証会社の団体は下記の3つだけです。

・家賃債務保証事業者協議会
・全国賃貸保証業協会(LICC)
・賃貸保証機構(LGO)

主張は違いますが、監督する官庁がないので保証会社で集まって自主的にルールを作っていきましょうということです。

・家賃債務保証事業者協議会(http://www.jpm.jp/hoshou/index.html
名前が長くて覚えづらい。所属団体は54社ととても多い。全国に大体150社の家賃保証会社があると言われていますので3分の1はここに所属している計算です。役員名簿を見ると協議会長はスターツグループの賃住保証サービスから出していますね。

・全国賃貸住宅保証業協会(http://jpg.or.jp/index.html
名前が長いpart2。長いのでLICCと略します。所属団体は13社とまずまず多い。会長は全保連から。家賃債務保証事業者協議会とLICCの両方に所属している保証会社も結構あります。

・賃貸保証機構(http://www.lgo.or.jp/index.html
名前が短いけど略してLGO。所属団体は5社。代表理事はCasaから。日本セーフティーだけはLGOと家賃債務保証事業者協議会の両方に所属しています。LGOに参加しているCasaもフォーシーズAlemoハウスリーブも他には所属していないので1社だけまたがっていると目立ちますね。

団体はこの3つだけですが、家賃保証会社として大手の日本賃貸保証はどこにも所属せず独自路線を通していますね。

→2018/6/11追記
日本賃貸保証(JID)は家賃債務保証事業者協議会に昔から属しています。嘘ついていました。ごめんなさい。メールで教えてくれた方、ありがとうございました。

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