家賃保証会社社員が本気で何でも答えたら

家賃保証会社に関してネットには嘘や誤解が多すぎる。だから自分が答える!

マイナビ賃貸でも残念。一方、プレジデントはすばらしかった!

定期的に連帯保証人と家賃債務保証会社について記事に取り上げられます。しかし、毎回と言ってよいほど肝心なことが抜けている気がして仕方がありません。今回のマイナビ賃貸のお部屋の契約時に必要な保証人とは?
という記事も残念な出来です。多分、書いている人は不動産業界に詳しくない人です。

賃貸借契約に連帯保証人を家賃滞納リスクを回避するためとか書いている時点で薄いですね。本当に業界人ならもう少し解説してほしいです。連帯保証人は家賃滞納リスクに備えるのはもちろんですが、あらゆる意味で契約者本人の代わりに対応してもらうための人です。

そのため、家賃に限らず原状回復費用や本人が夜逃げした場合の後処理なども全て含まれます。本当は契約者本人以外は賃貸借契約を解約にできないのですが、そうなると契約者が夜逃げした際に契約は続いていて契約者は家賃を支払わないのに毎月連帯保証人が支払い続けなければならないという負のスパイラルに陥ります。だから、結果的には連帯保証人が後処理をすることになります。

保証人と連帯保証人の違いを解説するのは勝手ですが、保証人が賃貸借契約で求められるのは超レアケースなので考えなくてよいです。賃貸物件での保証人といえば連帯保証人と同義と捉えてもらってほぼ間違いありません。賃貸借契約に保証人を求められると書いている時点でお察しくださいという方が書いています。

また、保証会社が出てきたのは連帯保証人がいれば何か問題があったときにはすぐに対応してくれるはずなのに、連帯保証人が連帯保証人として機能していないので保証会社と契約しているというのが正しいです。しかも、今の時期に記事にするのに民法改正について触れていないというのが考えられません。

民法改正により連帯保証人には今後、極度額が設定されます。今までは連帯保証人は契約者が支払わなければ全て連帯保証人が支払わなければならなくなっていました。つまり、契約者がずっと家賃を払わなければ連帯保証人がずっと家賃を支払い続けなければならないということです。これでは連帯保証人の負担が大きすぎるということで、連帯保証人といえども契約時に設定した金額までを保証すればよいという制度ができたということです。

例えば、10万円の家賃に対して100万円の極度額を設定すると10か月分の家賃を払ったらあとは連帯保証人はお役ごめんということで、その後家賃の遅れなどがあっても連帯保証人は支払わなくてもよいということになります。これにて一件落着と思うかもしれませんが、これが不動産賃貸業界ではとんでもないことで、連帯保証人が連帯保証人として本当に機能しなくなる可能性があるということです。

だから、賃貸物件では連帯保証人を取らずに保証会社に依頼することがますます多くなっていくということです。これを追い風といっている保証会社はとても多いです。しかしこれでもやはり問題があり、保証会社の保証範囲に原状回復が入っていなかったり、入っていても金額に上限があったりするので家主としてはリスクヘッジのために、保証会社に入ってもらっているのに連帯保証人を取るようにしています。

本来は連帯保証人1名だけで解決するはずだったのに、保証会社が必要になり、その保証会社だけでも足りない範囲を連帯保証人に求めたのです。

保証会社のことを賃貸保証会社と言ったり家賃保証会社と言ったりすると書いていますが、家賃債務保証会社が抜けています。2017年に国土交通省により家賃債務保証会社の登録制度が始まって以来、家賃債務保証という言葉が広まっています。実はぜんぜん流行っていないんですが。

しかし、単に保証会社というだけでは言葉の範囲が広すぎてしまい、賃貸保証会社という言葉はあまり広がっておらず、家賃保証会社は広がっているものの、不動産用語のサブリースという意味での家賃保証と丸かぶりなので、区別するために家賃債務保証と使っている節があります。

多くの保証会社は家賃保証という言葉を使っていますが、一例ではエルズサポートのようにだいぶ前から家賃債務保証という言葉を使っているところもあります。

そして、極めつけが
保証会社とは、借主が賃料を滞納した際に、一定期間貸主に賃料を払ってくれる会社のこと。

家賃保証会社の仕事は立て替えることじゃない!
家賃保証会社の仕事は立て替えることじゃない!
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大事なことなので3回繰り返しました。まるで流れ星に願いごとをするように。

星の瞳のシルエット!


マイナビ賃貸ほどのメディアでも業界人の監修を入れずに外部の知識のないライターに書かせているんですね。私と違って影響力の大きいメディアなんですから、もっと正しい情報発信をしてほしいですね。

ちなみに、民法改正による極度額の設定については、プレジデントの民法改正で「連帯保証地獄」が解消されるという記事が分かりやすい。う~ん、さすがはプレジデント、弁護士の監修までつけている。

ご意見は info@hoshokaisha.jp まで

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