家賃保証会社社員が本気で何でも答えたら

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日管協短観2017年度下期データ。家賃滞納は全国で6.6%

昨日13日に日本賃貸住宅管理協会が出している日管協短観の2017年度下期版(2017年10月~2018年3月版)が出ました。この資料は賃貸住宅市場景況感調査という調査レポートで、半年に1回、ああ、日管協、仕事しているな、と実感できる資料です。基本的には不動産会社よりの資料なのですが、国土交通省が家賃滞納白書というようなものを出さないので、保証会社としては家賃保証会社の利用状況や家賃滞納率を客観的な数字で見れる貴重な情報源です。保証会社はどこもこの数字と自社の数字をつき合わせて市況感を見ます。

見れば分かりますが、2016年下期と2017年下期を比較していて、首都圏、関西圏、その他、全国で分けて8つの数字を出してくれています。 なんて親切!?

資料から持ってきた今年の月初時点滞納率 → 月末時点滞納率 → 2ヶ月以上滞納率です。

首都圏 : 7.3% → 2.5% → 1.4%
関西圏 : 7.8% → 3.0% → 1.2%
首都圏 : 5.8% → 3.0% → 1.4%
全 国 : 6.6% → 2.8% → 1.4%

当たり前ですが、月初の時点で家賃が遅れていても月末の段階では結構払っています。大体ですが、家賃が遅れている状態で1ヶ月経過する人は全体の3%程度です。それが2ヶ月以上となると更に減って1.4%です。

さて、皆さん気がつきました?月初から月末に掛けてはパーセンテージが激減していています。その後の減りは少ないように思えますが、最後は2ヶ月以上の滞納なので2ヶ月滞納も、3ヶ月滞納も、それ以上の滞納も全て含みます。数字を見ると家賃が遅れている人も給料が入るとそれで支払えるので1ヶ月での減りが大きいのでしょう。家賃滞納2ヶ月目に入ってもやはり給料が入って払っているので数字としては減っているのでしょう。

感覚で話しますが、上の東京の例で言うと、入居者が1000人いたら、73人は家賃が遅れます。この中にうっかり延滞やお金の使いすぎで支払いができない人、パチンコで遊びすぎた人などが含まれますが、73人の内48人は月内に支払い、25人は月内に支払いきりません。この25人内、2人くらいは2ヶ月目の月内で全部支払います。23人も残ったら2.3%じゃんと思ったあなたは鋭い。この23人のうち10人くらいは1か月分しか払えず、次月で最初の7.3%に組み込まれます(だから最初の73人の中の10人は2回目です)。業界人じゃないと何を言っているのか分からないと思いますが、要するに家賃を遅れた人は遅れ続け、追いつけない。それでも常に1ヶ月遅れという状態である意味では安定しているものの、どこかでそのループから外れて2ヶ月以上延滞、更にその後もループから外れて3ヶ月延滞になります。実は家賃滞納はリピーターがほとんどです。しかも、そのリピーターの遅れ方がえげつない。以前に保証会社は儲けない。理由は家賃滞納が発生した時点で保証会社で回収部隊が動くので人件費がかかり、しかもその人件費が遅延損害金では賄えない事、更に建物明け渡し訴訟を行うと物凄い費用がかかるので儲けが少ないのです。資料の首都圏の月初滞納7.3%というのは不動産屋からのデータなので、保証会社の案件はもしかしたらもう少し高いのかもしれません。首都圏の2ヶ月以上滞納1.4%の中で建物明け渡し訴訟を行うのは更に少ないですから、およそ0.5%~1%程度の方の訴訟費用を残りの99%でカバーしている計算です。99人で1人を支えても儲けが出ない。そんな業界です。

数字分析は資料が命

全然関係ないですが、日本の年金制度は2人の若者で1人の高齢者を支えているそうです。保証会社では99人で1人を支えてなんとか利益が出ている程度だというのに、日本の年金制度といったら・・・。

だから優良入居者をたくさん抱えたい。
ご意見・ご質問は info@hoshokaisha.jp まで

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