家賃保証会社社員が本気で何でも答えたら

家賃保証会社に関してネットには嘘や誤解が多すぎる。だから自分が答える!

家賃保証会社が強靭取立てをする4つの理由

最近でも保証会社の社員で強靭な取立てをしているという話を聞いて傷心気味です。だから現在でも私のブログに「保証会社 ヤクザ」なんて言葉で来る人がいるのでしょう。業界人として悲しいです。

保証会社が強靭な取立てをするのにはいくつか理由があります。
1.回収ノルマが厳しい
2.インセンティブになる
3.訴訟にしない
4.かっこいいと思っている

順番に見ていきましょう。

1.回収ノルマが厳しい
上司から圧力が厳しいと言い換えても良いです。何度も繰り返しますが、保証会社の収益は賃貸借契約締結時の保証料と1年毎の更新料です。ただし、売上が上がる程、立て替えるリスクも増え、一度に立て替える額が大きすぎると会社ごとお亡くなりになりかねません。その為、立て替えた後にどれだけ迅速に回収できるかは非常に重要です。一般に、保証会社で回収部隊の査定には回収率と回収額が絡んできます。これは一般社員もそうですが、上司も同様です。

上司は一般社員として回収率、回収額が高かったので出世したのでしょうが、出世後は下の数字を見ないといけません。自分が数字を出せていたので部下にも同様に数字を求めます。ここまでは一般的ですが、業界内で話しを聞いていると、昇進しているのは数字を出せているからであって上司としての適性はあまり関係ないようです。できる人だから出世したのでしょうが、できる人が部下=(まだ)出世していない人=(まだ)仕事ができない人を管理しないといけません。できる人にはできない人の何ができないのか分からなかったり、分かろうとしなかったりします。自分ができたのだからとそのやり方を勧めますが、(ある意味ではとても正しいのですが)それができないから数字が出せないわけで。

そこで適性が必要になるわけですが、現場たたき上げで、しかも回収業界出身者が上司になるケースも多く、気合型指導をするので、結果強硬姿勢で回収に走るのではないかと。でも気合型指導で数字が出るのは一時的で長続きしないはずです。着いていけないから。各社、社員の継続年数を出さないのは、出せないからではないかと。業界内でも動きはありますので、そのうち淘汰されると思います。社員の勤続年数10年以上が128人(社員数641人)と数字が出せる全保連は凄いです。

2.インセンティブになる
そのものズバリ、インセンティブになるので頑張って回収する。取れば取るだけ返ってくるので社員も頑張ります。ただ、頑張るの目標が数字だけになっているので危ういと言えば危ういです。数字だけを目標にすると会社の信用は二の次です。だって会社よりも自分の方が大事だから!大事の前の小事を履き違えていますね。

ただ、インセンティブを支払える会社というのは結構凄いです。回収部隊は保証会社の立て替えたものを回収するのが仕事です。立て替えたものというのは、本来立て替えるべきものではないもの(賃貸借契約書の支払い期限を守るのが普通)を回収しているということですから、そもそも立て替えたものを回収しても1円の得にもなりません。遅延損害金を取っているから良いだろうというような家賃滞納者の方が時々いますが、話が全く違います。遅れてはいけないんです。遅延損害金で人件費をカバーできるはずありません。ただ、法的にそれ以上は取れないんです。

つまり、通常売上(保証料と更新料)でインセンティブ分を賄っているということです。それだけ潤っている会社ということです。冷静に考えてください。あなたが保証契約を結んで支払っている保証料は、家賃滞納者がいなければもっと安く済んだ可能性があるということです。家賃滞納者が0になることはないですが、もし家賃滞納者が激減した場合、将来的に保証会社への支払い額は少なくなる可能性があります。もっと激減すれば保証会社自体が不要になりますが、それは多分ないでしょう。民法改正も追い風ですが、不動産会社がリスクヘッジで使っていること、審査を保証会社に丸投げしていることを考えるとなくならないです。インセンティブが支払える日本セーフティーは凄いです。

3.訴訟にしない
家賃滞納があると回収部隊が動きますが、回収できないとどうなるか?
普通は建物明け渡し訴訟という裁判を行います。裁判をすれば100%家主が勝ちますし、強制執行をする事で後腐れなくことが運びます。と、いうよりも日本では自力救済が禁止されている以上、回収できない場合には入居者に引っ越すよう説得するか、裁判を起こすしかありません。一部、例外的に引越しでも裁判でもない処理をすることはありますが、例外中の例外です。裁判をすると一般に100万円以上掛かるので家賃が低ければ低いほど裁判を起こしたくないんです。では入居者が引っ越すかというとそれはそれで難しい。

だから回収するしかないんです。家賃が安くて回収できないなら、無駄な人件費を掛けるよりも回収しないで償却したら?と思う方はある意味で鋭い方です。でもそれはできないんです。だって、家賃滞納者がいる物件は売却が難しいから。

家主も投資として不動産を運営しています。キャッシュで買ったり、ローンを組んだり様々ですが、不動産価値が上がったとき、相続のとき、財産処分を進めているとき、不動産屋に巧みに誘導され売却する気になったとき(おい!)とかです。でも売却しようにも家賃滞納者がいるので誰も欲しがらないんです。欲しがるのは「家賃延滞者がいるね。じゃあ残処理はしてあげるからこの物件、安く頂戴よ」と考えている人です。家主からしたら投資のためにマンションを持っているのに、投資どころか負債です。だから保証会社は家主に顔向けできなくなります。より正確には、家主に対して保証会社を選んだ管理会社が顔向けできません。管理会社から嫌われると保証会社は終わりなので、回収に関して白旗はあげられないんです。

でも裁判はしないなら、これは、もう、どうやっても回収するしかない!となるわけです。だから強靭になります。裁判件数までばっちり出しているフォーシーズは凄いです。

4.かっこいいと思っている
アホです。時々います。俺、回収やってる、かっこいい、とか本気で思っている勘違いさん。ウシジマくんの影響を悪い意味で受けすぎです。ごく稀に回収やりたい、回収やってきました、俺かっこいい、とか面接で言う人がいますけど、こういう方はお引取りいただきます。強硬姿勢で回収するのはダサいです。スマートに回収しようとして回収できないから訴訟と判断する人の方が千倍使えます。

不動産投資は大変だ

でも、ウシジマくんはかっこいいです。
ご意見は info@hoshokaisha.jp まで

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