- 家賃債務保証事業者協議会
- 全国賃貸保証業協会(LICC)
- 賃貸保証機構(LGO)
この中の全国賃貸保証業協会(通称:保証協会、LICC)ですが、いつの間にか正会員一覧が減っています。驚きです。
2017年5月の段階ではLICCの所属数は13社でした。
それがいつの間にか11社になっています。公式ホームページには平成30年9月現在と書いていますので、もしかしたら最近更新されたのかもしれません。
現在、登録している11社は下記の通りです。
- アーク
- アルファー
- エルズサポート
- 近畿保証サービス
- 興和アシスト
- ジェイリース
- 全保連
- 賃住保証サービス
- ニッポンインシュア
- ホームネット
- ランドインシュア
うーん、消えた社はどこだ?と思い出してみたところ、思いつくのが2社あります。オリコフォレントインシュア(2017年10月までの社名はリクルートフォレントインシュア)とレジデンシャルサービスです。
もっと言うと、以前はギャランティー・アンド・ファクタリングも所属していたはずです。
ちなみにレジデンシャルサービスは長谷工ライブネットの子会社です。
なぜ抜けたのか、理由は様々でしょうが、LICCと聞いて最初に思いつくのが保証ブラックです。自分は過去に家賃が遅れているから保証ブラックだとか、ブラックリストに載っているから保証してもらえないと言われる方がいますが、それがこれです。
そもそも俗にいうブラックリストというリストは存在しません。世間でよくいうブラックリストはクレジットカードで引き落としができないことが続くとか、借り入れの返済が3ヶ月滞るとか、自己破産するとか、そういう時に「この人は何年何月にこういうことをしました」という記録が残ります。これを業界では「信用情報に傷がつく」と言い、俗語でブラックリストに載ると言っています。
信用情報機関としてはJICC(日本信用情報機構)、CIC(Credit Information Center)、JBA(全国銀行協会)の3つがありますが、家賃保証会社は、金融系ではあってもいわゆる金融業者ではありませんので、普通はこの3つのどれにも所属しません。そのため、ブラックリストを見ることができません。私がたとえブラックリストに載っていても家賃保証会社の審査には通りますと言っているのはこのためです。
ただし、信販系の家賃保証会社、つまりエポスカード、ジャックス、オリコなどのクレジット会社はこの信用情報機関に所属しているのでブラックリストの方は審査には通りません。
一方、保証ブラックと言うのは、おそらく、LICCが保管している家賃保証会社への滞納履歴の情報のことです。おそらくと書いたのは業界的にも保証ブラックという言い方は普通しません。だから、私に保証ブラックのことを聞かれても分かりませんと答えます。
しかし、現に過去に家賃が遅れた人が「自分は保証ブラックだから」と言っていますので、家賃が遅れたことがある=滞納履歴が機関に残っている、と知っているのだと思います。もしくは、通常のブラックリストに載っているので家賃保証会社の審査に通らないと勘違いして保証ブラックと言っているか、です。
LICCが保管する家賃滞納者の情報は次の情報です。
氏名、生年月日、旧住所、電話番号、免許証番号等の個人特定番号、保証対象物件名・部屋番号、保証対象物件住所、保証開始日、月額賃料、保証終了日、入金額、代位弁済残高など
相当量の個人情報を保管しますね。
話を戻しますが、上述した脱退した保証会社はこの個人情報を登録・共有することを避けようとして脱退したのではないかと推測されます。単純に登録するのが面倒というのもあるのかもしれませんが、自社の情報を他社に渡したくないのでしょう。
また、保証会社の仕事は保証することなのに、家賃滞納者の情報を共有して審査に利用するということは、過去に家賃滞納があった人を保証しないということになるので矛盾が生じます。しかし、ある意味では他社で滞納した人を自社でも受け入れないことで優良入居者だけを囲い込み、リスクが減少するので経営が安定するとも考えられます。
このあたりは経営スタンスなのでしょうが、私に言わせると、賃貸物件では家賃保証会社の利用率は7割、8割なのだから、家賃保証会社の審査に通らないと部屋を借りられないとも言える時代です。そういう時代に積極的に保証しないスタンスを取るのはどうなのだろうかと思います。
綺麗事で経営はできないのでしょうが、保証会社の本質は受け入れることだと思っています。

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