学生は未成年の場合も多く、収入もないことがほとんどです。一般に未成年が賃貸借契約を結ぶ場合には親の同意が必要で、収入がない方は貯金がある場合や内定がある場合を除いてほぼ審査が通りません。その意味では学生は保証しづらい属性ですが、学生の場合には親が連帯保証人になるのが常なので実はあまりリスクがありません。
大学に行かせるだけの資力がある方の契約なので学生が住むマンションの家賃くらい、普通、どうにかなるものです。
家賃保証会社で学生プランをやっているところでは、公開している情報を参照すると
くらいです。
通常の保証料は30%~50%程度なので学生プランは異様に安いですね。これだけ安いと家賃延滞があった際には即赤字なのですが、それでも大手各社が学割プランを用意するのにはわけがありそうです。
単純に親が支払うので家賃延滞がおきづらいというのもありますが、おそらく学生のうちから保証会社として認知してもらい、社会人になってからも使い続けて欲しいという意図があるのだと思います。
しかし、学生のときに契約手続きを取るのは学生本人ではなく、その親。そして、家賃保証会社の特性上、家賃が遅れなければ会社名が学生の目に触れることすらないのではないかと思います。
若いうちに契約させて囲い込もうとしようとするものの、実際には囲い込みできなさそうです。
考えようによっては、社会人になっても引っ越さずに学生のときに住んでいたマンションをそのまま使い続けるという可能性もあります。その場合、毎年保証料が取れるのでそれを狙っているのかもしれませんが、学生のときのマンションを社会人になってからも使い続けるのは少数派だと思います。
そうなると、学割は・・・社会貢献か?とも思うのですが、多分、そういう意図はありません。
可能性の域を出ませんが、学生のうちから保証会社を使わせることで、親に「今は時代は賃貸物件を借りる際には家賃保証会社を使うのが常識だ」感を植えつけさせるためかもしれません。
もしくは、学生はどうせ遅れても親から回収できるから、損をしないくらいなら取れるうちに取っておこうくらいの気持ちかもしれません。
業界ではあまり学生割引を出している保証会社はありませんね。割り引いてまで契約してもそこまで美味しくないからだと思います。しかし、それでも家賃が遅れれば容赦なく強制退去になるはずです。
もっとも、私の経験上、学生で裁判、強制退去になった方はいませんけど。

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