果たしてイントラストの売上単価はいくらなのだろうか?
イントラストは東証一部に上場している総合保証会社です。元々は家賃保証会社でしたが、医療費保証や養育費保証など様々な保証事業を展開しているのが特徴です。売上は約30億円ありますが、家賃保証事業の売上は約7億円というのは以前書いたとおりです。
そして、今回のブリッジレポートで興味深い記載を見かけました。
2019年3月期の予想で売上高は1,484件なのだそうだ。
んんんんん???
何かおかしくないですか?
ブリッジレポートにある内容なのでそれなりに信用してよい情報だと思います。
しかし、売上高の単位が「件」なのも普通ではないですが、普通、家賃保証会社は契約件数を公開しません。しかも、1,500件弱というのは少なすぎないですか?
月120件の契約というのは本当だろうか?
そして、もう1つ。記載されている売上高の表には下記のように記載があります。
保証事業 1,484
ソリューション事業 1,666
合計 3,150
最後の3,150はどう見ても売上高31億5,000万円のことにしか見えないので、多分、単位の「件」が間違っているのだと思います。
ブリッジレポートにも間違いってあるんですね。
間違っているとは思いますが、一応、持っている情報で売上単価が出ますので出すだけ出してみましょう。
家賃保証事業の売上は約7億円。契約件数(と解釈します)は1,500件。
すると売上単価は46万円!?
これは高すぎますね。しかし、もう少し考えてみましょう。家賃保証事業の売上7億円の中には契約時に受け取る保証料(初回料)と毎年発生する更新料の2つがあるはずです。
上期末の家賃債務保証関連の契約数は前年同期末比 12.1%増の 316,945 件。内訳は、保証事業が同 6.0%減の 105,486 件、ソリューション事業が同 24.0%増の 211,459 件。
とありますので、現在の契約数は約10万件です。この10万件の中には今年契約した、まだ更新料が発生していない方とこれから引越し(解約)するので更新料が取れない方が含まれています。ざっくり10万件のうち6万件が更新するとしましょう。
イントラストの更新料がいくらなのか分かりませんが、仮に1万円として、なんと、更新料売上6億円。
残り1億円が初回料売上なので1,500件で割ると売上単価は・・・6万6,000円。
現実的な数値ではありますが、そもそもが間違っている(としか思えない)数字を元に、仮定の仮定で出している数字なので、間違っている可能性が非常に高いです。
上の引用にある、契約数10万件というのは新規件数かとも思いましたが、売上7億円で新規契約数10万件では更新料がなかったとしても、売上単価7,000円なのでありえません(低すぎます)。
上の計算だと家賃保証事業の売上7億円のうち、初回料1億円、更新料6億円なので比率がおかしすぎます。
ちなみに、ジェイリースは売上43億円のうち、初回料37億円、更新料6億円。Casaは売上82億円のうち、初回料45億円、更新料36億円です。
ビジネスモデルによりますが、初回料の方が更新料よりも高くなるのが一般的です。
まったく数値を参考にしていない、根拠の無い計算ですが、売上単価は4万円~7万円だと思います。このあたりは更新件数とか、平均更新料とか、更新料回収率とか別の数字が必要です。
更新料が発生しても回収できないと売上になりませんからね。

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