なぜ気になっていたかというと、約1年前にJIDって潰れますか?という質問を受けて記事にしているからです。私なりの答えあわせがしたかったんです。
さて、気になる数字は?
貸借対照表
平成29年10月末 → 平成30年10月末
流動負債 46億300万円 → 46億3600万円
固定負債 27億9000万円 → 29億100万円
負債、増えてますね。
損益計算書
平成29年10月末 → 平成30年10月末
売上高 127億9000万円 → 111億8800万円(-16億200万円)
売上原価 46億5500万円 → 48億8200万円
(内 保証実行額) 15億4100万円 → 22億6600万円
売上総利益 81億3400万円 → 63億600万円
営業利益 23億8100万円 → 11億3200万円
経常利益 23億1700万円 → 10億9600万円
当期純利益 16億3700万円 → 6億7800万円(-9億5900万円)
びっくりするくらい大幅に減少しています。売上高は128億近くあったのに112億程度まで、約16億円減少しています。どこの保証会社も民法改正の波に乗って右肩上がりの状態ですから、理由があるとはいえこの売上減は厳しいですね。売上原価も増えていますが、割合的には保証実行額が伸びすぎな気がします。
営業利益、経常利益ともに大幅減少していますが、これは売上減があった影響でしょう。
そして、当期純利益が16億円から約7億円まで減少しています。脅威のマイナス9億円です。
平成29年は売上127億円に対して当期純利益16億円ですから、利益は売上高に対して12.5%なので言うほど高くはないですがまずまずです。しかし、平成30年は売上112億円に対して当期純利益9億円ですから、利益は売上高に対してなんと8%しかありません!
こいつはキツイ。
ちなみに、自己資本比率は昨年48.5%だったのに対し、50.1%ですから伸びています。一般的に自己資本比率が高いと倒産しにくい、自己資本比率が40%以上ある会社は安泰と言われていますが、一般論は一般論です。業界によってぜんぜん違うので参考にしかなりません。自己資本比率が低くとも他の数字がよければ全く問題ないはずですが、利益率がちょーっと低いですね。
しかし、JIDってどうですか?潰れるって本当ですか?にも書きましたが、これでJIDが倒産するとは全く思いません。
なぜなら、JIDにはコミットラインがあるからです。現金さえあればどんなに財政が悪くとも会社は潰れません。その間に業績が回復すれば問題ないわけです。
昨年は様々な不幸から、予想通り業績が悪化したJIDですが、まだまだこれから、といったところです。
しかし、それでも売上高100億円はゆるぎないわけだから地盤はそれだけ地盤はしっかりしているということです。
これだけ書けるのもJIDが決算情報を公開しているおかげです。あと決算情報を公開している会社といえば、日本セーフティー、全保連、ニッポンインシュア、フォーシーズ、ほっと保証くらいです。(当然、上場企業は公開していますが。)
ありがたいことです。
JIDはこれからが梅田社長の手腕にかかってくるでしょうね。

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