全保連の概要を見ているとあまり見たことがない表記を見つけました。
自己資本の額 4,733百万円(うち資本金:99.5百万円)(2019年3月末現在)
普通、企業の会社概要には資本金という項目があり、1億円とか1億円(資本金準備金含む)みたいな書き方をしています。
さて、上記のような全保連の書き方だと、資本金は9,950万円のようです。しかし、私の手元のメモでは全保連の資本金は4億9,750万円です。
私のメモと記憶が間違っている可能性も考え、調べてみると2019年3月1日時点でのリクナビ2020には確かに4億9,750万円とあります。リクナビの掲載情報は全保連の公式見解とみて間違いないでしょうから、確かに減っています。
自己資本を見るのは決算書(貸借対照表)とかでよくでてきますけど、自己資本だけだと数字としては弱いですね。一緒に他人資本、つまり負債も載せて欲しいです。
たぶん、自己資本47億3,300万円と書いているのは数字を多く見せたいからでしょうけど、多く見せるのであれば減資しなけりゃいいのにとも思います。
さて、減資した理由は2つ考えられます。というよりも会計に詳しくないので私は2つしか理由が挙げられません。
1つ目は業績が悪いので資本金を切り崩して負債に充てた。ただし、全保連は今のところ順調に売上も利益も伸びているので今の時期に切り崩すというのは非常に考えにくいと思います。
よって、2つ目、節税効果を狙った。資本金が1億円を越えると大企業という扱いになって税金がいろいろ取られます。しかし、資本金が1億円より少ない場合(1億円以下だったかも)には中小企業とみなされるので、大企業に比べ税金がかかりません。
資本金が少ないと会社の信用が減るといいますが、半分本当で半分は嘘です。帝国データバンクなんかでも資本金が多い少ないで会社の評価を上げたり下げたりしません。でも見栄えは悪くなりますよね。
それに今まで税金を払ってきましたけど、税金高いので資本金下げます、って・・・。制度上は問題ないのでしょうけど、社会的責任という意味ではどうなのでしょうか。
と思っていたら、やはり専門家の意見がありました。
少々長いので、必要なところだけ、抜粋します。
節税のみを目的とした減資は「税制の悪用」として社会から批判を浴びる可能性がありますし、納税を社会的責任の1つとして担っている企業がとるべき選択肢ではありません。
やはり節税したいから減資、というのは税制の悪用と見られる可能性が高いようです。
果たして、他の意味はあるのだろうか?会計に聡い方、ご指導お願いいたします。
ちなみに、全保連の公式には2019年3月末現在とありますから、減資したのはつい最近のようです。

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