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【怖くない】家賃が遅れていて借金もしているなら債務整理するしかないお話し

家賃が遅れている方は多くの場合、困っているのは家賃だけではありません。

よくあるのは水道、電気、ガス。携帯電話も止められて、しかも借金がある、なんていう人は珍しくありません。

そういう意味ではウシジマ君はよく作られていますよ。作者はどうやってあの生の情報を手に入れたんでしょうね。

いろいろとお金に関して問題の多い方は、もう生活が破綻しています。保証会社も破綻しているので引越しを進めますが、引っ越したところで生活は安定しないのが正直なところでしょうね。

しかし、借金をしている場合には裏技があります。

条件は厳しいですが、債務整理を行うことです。

債務整理と聞くと難しそうな言葉で引いたり、弁護士が関わってくるので引いたり、イメージが怖かったりとあまり良いイメージを持っていないと思います。

しかも、債務整理と聞くとすぐに自己破産と考える人もいるのは事実です。実際、少し前までは債務整理といえば自己破産のことを言っていたように思えます。

でも令和の時代には自己破産なんて野蛮な(!?)ことはしません。債務整理といえば任意整理のことをいいます。

実は任意整理を勧めるわけでもないのですが、まずは序章として債務整理から解説します。

債務整理とは



債務整理とは任意整理、自己破産、個人再生、特定調停の4つの手続きのことです。4つとも借金を減らしたり、なくしたりすることができます。

ですが、個人再生と特定調停をする人はほとんどいませんので割愛します。

自己破産とは



自己破産とは名前の通り、破産することです。世の中では多いに勘違いされまくっていますが、財産の全てがなくなるわけではありません。借金がゼロになる代わりに、家とか自動車とか換金性の高いものはなくなり、現金とかも一定以上はもてませんが、正直自己破産するまでになっている方の場合、言うほどデメリットがない手続きです。

ただし、自己破産をするとブラックリストに載ります。ここも勘違いされていますが、ブラックリストというリストがあるわけではありません。借金をすると誰でも信用情報機関に誰々はいくら借金をしていついくら返したと記録されます。

イメージですが、銀行通帳を考えてみてください。通帳には何月何日いくら入れた、いくら出したというのが記録されます。そんな感じの記録が信用情報機関に残ります。ここで借金の返済が期日通りに行われないと「借金が期日通りに払われなかった記録」が残ります。

この状態で新しく借金やローンを組もうとしても審査に通らない(通りづらい)のでブラックリストに載っていると言っているだけです。ただ、ブラック状態も5年~7年程度で消えるといわれていますので借金でどうにもならない人は自己破産をするのも1つの手です。

任意整理とは



任意整理というのは、借金したところに交渉して金利をチャラにしてもらう手続きです。

高額な借金をしたことがある人はわかると思いますが、借金の返済は最初はほとんど利子しか支払いません。任意整理を行うとこの利子を0円にできます。利子を払わない分、借金が一気になくなるので生活が安定するのが早くなります。

しかし、任意整理を行った場合でもやはりブラックリストに載ります。

消費者金融は金利が売上なのに、なぜ任意整理に応じるかというと、このままだと借金が払えません、だから金利をなくしてください。でないと自己破産しちゃうぞ!と体のいい脅しをしているわけです。自己破産をすると消費者金融は貸したお金すら取り戻せなくなるので応じるわけです。

なお、個人で消費者金融に任意整理の話をしてもだめです。話したところで「こやつめ、ハハハ」と言われてあしらわれるだけです。必ず弁護士を通しましょう。

では任意整理を行えば解決するのか?



ですが、任意整理を行ったところで利子がなくなるだけですので、毎月の支払額は変わりません。借金がなくなった後なら話は変わりますが、なくなるのは将来の話です。困っているのは今です。

そこで登場するのが過払い金請求です。

もう10年くらい前から話題になっていて、過払い金はなくなると騒がれているので聞いたことがある人もいると思います。

以前は借金をしていても金利は今よりもずっと高かったです。今では借金の上限金利は20%ですが、昔は109%という時代もありました。当時は当たり前でしたが、今考えるとむちゃくちゃです。

法律も段階的に整備されていましたがそれでも2010年までは現在の上限金利20%よりも高い金利を取っていました。当時はそれが合法だと考えられていましたが、裁判所で「それ、ダメ」と言ったもんだから法律もさらに整備されて今の形になりました。

法律が変わったのは2010年です。だから2010年よりも前に借金をしていた人は本来の金利よりも高い金利を払っていた可能性が高いです。

そこで本題です。

2010年といいましたが、裁判所でダメと言われたので貸金業者も自主的に金利を下げました。だいたいですが、2007年くらいには大手の貸し金は金利を下げて正しい金利にしています。だから2007年以降に借金した人は適正金利かもしれません。しかし、それよりも前に借金をした人は本来払うべき金利よりも高い金利を払っていた(過払い)可能性があります。

そこで多く払っていた金利を取り戻す手続きが過払い金請求です。

昔多く払ったお金を返してくださいと手続きを取るとお金が返ってくるんですね。不思議。

でもこの過払い金請求は消費者金融には非常に大きな負担になっているのは間違いなくて、過払い金請求のせいで倒産した消費者金融もたくさんあります。

4月19日の夕方、アコムが過払い金請求で400億円引当金を積み増したとニュースになったら、本日の株価は一気に落ちましたね。

社会的にはそれくらいヤバいやつです。ちなみに積み増したというのはアコムにはまだ400億円の過払い金があると解釈してよいのだろうか。ものすごい金額だけど。

当然、貸金業者からは返しますなんていう連絡は来ませんので自分から手続きをする必要があります。自分でもできますが知識がないと厳しいので弁護士に依頼するのが普通です。

で、話がようやく繋がるのですが、借金に困っている人が任意整理をすると、弁護士でも過払い金があるかどうかを精査して、過払い金請求も同時にやります。過払い金は100万とか200万とかある人もいるので、場合によっては借金がゼロになる、どころか手元に何十万円も戻ってくるなんていう話も普通です。

先日、ロケット団の三浦さんが借金に困ってどうにもならなくなって債務整理したら80万円戻ってきたことがあるとニュースになっていましたね。

これ、80万円の借金がゼロになったというわけじゃないですからね。借金があってどうにもならなくなって、手続きしたら借金がゼロになった上に弁護士への報酬を差し引いても80万円が手元に戻ってきたということです。だから過払い金が200万円とか300万円とかあったということでしょうね。

ちなみに、弁護士に過払い金請求と任意整理を依頼すると、手続き中は借金の返済が止まります。金額が確定しないのでこちらから返すのか、あちらから返ってくるのかを協議する必要があるからです。

要するに毎月のお金が浮くわけです。お金が戻ってくれば借金返済もなくなるし、滞納していた家賃分も一気に返済できる可能性があります。

まー、うまくいけば、の話ですが、家賃滞納者に任意整理と過払い金請求の話をしてもなかなか行動に移す人はいないですね。

弁護士とはいえ、無料相談はよくありますから紹介までしているんですけどね。

一応、無料で相談できる弁護士とか司法書士を載せておきます。

弁護士法人きわみ事務所

司法書士法人杉山事務所

そういうわけで、2010年よりも前に借金をしたことがある人は1回騙されたと思って無料相談してみてください。

お金が手に入ると使ってしまうのはなぜなのか


ちなみに、稀に手続きを取って借金もなくなって、家賃もすべて払い終わって、よかったよかったと思っていた方でも数ヵ月後にまた家賃滞納したということがありました。

原因は何か?

もうパチンコやめろ!

ご意見は info@hoshokaisha.jp またはコメントまで。

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