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続・家賃保証会社フォーシーズは勝ったのか?最終局面は控訴審!?

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6月21日(金)に判決の出た大阪地裁の判決ですが、週を明けた今でもにぎわっているようです。

私も21日(金)、22日(土)と記事を書いていますのでご参照ください。22日分は日付を越えて23日付けになっていますが。

【合法と違法の狭間】フォーシーズの契約条項、一部違法!?果たして追い出し条項なのか!?

家賃保証会社フォーシーズは勝ったのか?負けたのか?


さて、21日(金)に判決が出た影響でしょうが、フォーシーズもケーシーズも、ケーシーズの担当弁護士もコメントしていません。これは仕方ないです。しかし、本日付でフォーシーズ側のコメントが公式HPに出ています

少し長いですが、原文をそのまま引用いたします。

2019.06.24 適格消費者団体特定非営利活動法人消費者支援機構関西(KC's)からの差止請求訴訟の判決について。

去る令和元年6月21日、KC'sから、弊社保証契約条項の一部について、消費者契約法に違反することを理由として使用停止を求められていた差止請求訴訟について、大阪地方裁判所において判決が言い渡されました。
判決内容は、弊社保証契約条項のうち、18条2項2号を除いては、いずれも消費者契約法に違反するとは認められないとしてKC'sの請求を棄却しましたが、唯一18条2項2号については、弊社の不法行為責任の全部を免除するもの(消費者契約法8条1項3号)であるとしてKC'sの請求を認容しました。大部分については弊社の主張及び弊社保証契約条項の正当性が認められたとはいえ、18条2項2号については第1審の大阪地方裁判所の理解を得ることができず、誠に遺憾ではありますが、引き続き控訴審における訴訟活動を通じて上記契約条項の正当性を主張していく所存です。


ところで、一部報道においては、弊社の「追い出し条項」について、違法との判断が出たかのような表現が見受けられますが、弊社契約条項の18条2項2号は、①賃借人が賃料等の支払を2か月以上怠り、②弊社が合理的な手段を尽くしても賃借人本人と連絡がとれない状況の下、③電気・ガス・水道の利用状況や郵便物の状況等から賃貸借契約の目的たる賃借物件を相当期間利用していないものと認められ、かつ、④賃借物件を再び占有使用しない賃借人の意思が客観的に看取できる事情が存するときに限り、⑤賃借人が明示的に異議を述べないことを条件として、弊社において、賃借物件の明渡しがあったものとみなすことができるとするものです。すなわち、弊社契約条項18条2項2号は、かつて問題となったような、賃料滞納等を理由として賃借人の占有を一方的に排除する、いわゆる「追い出し」条項とは異なり、入居者様が連絡なく一方的に退去された場合において、なお賃借物件内に残置物が残されている状況が少なくないことに鑑み、入居者様が間違いなく退去し、かつ、合理的な入居者様の意思としては残置物の処分を望んでいると考えられる状況を想定して、そのような場合に賃借物件の明渡しがあったものとみなすことができるようにするためのものです。


なお、弊社の運用においては、従前、入居者様が連絡なく一方的に退去された場合においても、まずは入居者様に連絡をとるよう手段を尽くし、個別に委任をいただいて残置物を処分するよう徹底しております。今回の判決は、このような弊社の原則的な運用が問題となったものではありません。弊社としましては、引き続き、このような場合においても、入居者様に連絡をとるよう手段を尽くしてまいります。


(参考)弊社契約条項18条2項
2 丁は、下記いずれかの事由が存するときは、乙が明示的に異議を述べない限り、これをもって本件建物の明渡しがあったものとみなすことができる。
① 〔略〕
② 乙が賃料等の支払を2ヶ月以上怠り、丁が合理的な手段を尽くしても乙本人と連絡がとれない状況の下、電気・ガス・水道の利用状況や郵便物の状況等から本件建物を相当期間利用していないものと認められ、かつ本件建物を再び占有使用しない乙の意思が客観的に看取できる事情が存するとき。
(乙:賃借人、丁:フォーシーズ株式会社〔弊社〕)


長いので3行でまとめます。

一部報道が違法とか言ってますが、ぜんぜん違います。
普通に考えて何もおかしいことはしていないのでこれからも頑張ります。
応援してね


もしかしたら「一部報道」の中に私のブログも入っているかもしれませんので、私の立場を明確にしますが、フォーシーズ側の味方に決まってます。ケーシーズを味方する理由がありません。

大阪地裁では「一部」を違法としていますが、違法としているのは借主が家賃を2ヶ月以上滞納し、連絡が取れない場合は物件を明け渡したものとみなせることです。

フォーシーズ側の主張とは微妙に違いますが、裁判所としては
  • 家賃2ヶ月滞納
  • 連絡が取れない
  • 明渡されたものとみなす

は認められないということです。

これは法律を考えている裁判所と実務を考えている家賃保証会社側の立場の違いともいえます。

裁判所の考え方



まず、最初に私は法律の専門家ではありません。ただ、業務上、そして立場上、法律(の一部)に少しだけ詳しい人間です。判決文も読んでいないので確かなことは言えませんが、その前提で書いています。

裁判所が上記の家賃2ヶ月滞納で連絡が取れないときに明渡された、というのを認めるとどうなるか?

連絡がつきづらいお客さんが家賃を滞納したときに、わざと請求を遅らせて、2ヶ月滞納の事実を作ってから、連絡がつかないことを理由に明渡されたという認識をして、荷物を運び出すということをやる会社が出てきます。

そんなカバチが通用するか!と思うでしょうし、私もそう思いますが、世の中はそんなもんです。

家賃保証会社は以前に比べるとずっと良くなりましたが、2019年の時点でも体質が変わっていないところはあります。

どう考えても制度の悪用ですから。ダメに決まっています。ですが、判決が確定した場合には法律を同じように解釈することができるので「家賃2ヶ月」、「連絡取れない」をキーワードに追い出しを許しかねません。(許していないんですが)

例外中の例外ケースなのですが、裁判所はこういう例があるから、「家賃2ヶ月滞納で連絡つかないなら解約」を認められないのだと思います。

フォーシーズの考え方



そして、フォーシーズの公式HPの主張を読むと、フォーシーズの考え方は裁判所の見解とはまったく異なります。

フォーシーズは
  • 家賃2ヶ月滞納
  • 連絡がつかない
  • 頑張っても連絡つかない
  • どうやっても連絡つかない
  • 誰がどうやっても連絡つかない
  • 入居者も解約はダメとは主張していない

場合に明渡しされたと認めるという条文を作っています。

要するに夜逃げのことだと思います。

家賃を払っていなくて、連絡がつかなくて、もう帰ってこない状況というのは現場ならわかります。勘といえば勘ですが、9割以上の確率で夜逃げだと思った人は本当に夜逃げです。こういう案件に裁判をするのは時間と労力の無駄なんですね。

だからみんなのために明け渡しをするという方法を取っているようです。

みんな、というのは家主、入居者、不動産屋、家賃保証会社のことです。裁判すると半年~1年かかります。この債権は入居者に請求するものです。夜逃げだから捕まらないと思ったら大間違いで、その人の属性によりますが見つかります。

逃げ切る方法はありますが、覚悟が必要です。

ということは債権が途中で止まるので入居者のためでもあります。というよりも、最後くらいはちゃんとしてください。

そして、フォーシーズの条文で1つ、入居者目線で書いているものがあります。それは条文の乙が明示的に異議を述べない限りの部分です。ここでいう乙は入居者のことです。

つまり、「帰ってきます」と置手紙があれば明示的に異議を述べているので明渡しされません。

※本当に「帰ってきます」のメモを残して法的に有効かはわかりません。それ以前に電話してください。

要するに裁判所は杓子定規に法律の話をしただけだということです。しかし、法律とはそういうところが往々にしてありますので控訴審でどうなるのかは非常に気になります。

一方、現時点でもケーシーズとケーシーズ側の弁護士のコメントはありません。所詮は本気で営業している民間会社とは違うNPO法人だったということです。

法律と言うのは難しい


ご意見は info@hoshokaisha.jp またはコメントまで

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