元・家賃保証会社社員が本気で何でも答えたら

家賃保証会社に関してネットには嘘や誤解が多すぎる。だから自分が答える!

家賃が100%遅れない入居者に付ける保証会社は無い!

巷では入居時の保証料1万円なんていうプランも出ているらしい。そう、みんな大好きAAAホールディングスだ。

なんと家賃10万円以下は保証料は1万円、毎年の更新料も1万円というから驚きです。みんな大好きなんていうけど、AAAホールディングスなんて聞いた事がない、だって?保証会社上位25位に入っていない保証会社だから仕方ないのかもしれないけど、立派な保証会社ですよ。

順番に見ていきましょう。
売上が100億円以上もある保証会社大手の全保連は年間の申し込み数が30万件(2016年)です。では仮に、申し込み30万件のうち、契約に至ったのが15万件として、保証料を1万円で受けたとしましょう。売上はなんと、15億円!?・・・あれ?え?ちょっと、少なすぎないですか?年間で15万件も契約が成立して、売上が15億円じゃやってられません。だいたいですが、この15億円のうち、5000万円~1億円くらいは家賃滞納が回収できなくて残りは14億円。経費を差っぴいていくら手元に残るでしょう?間違いなく赤字ですね。

5000万円~1億円は回収できないと書きましたが、これは回収部隊が動いた結果回収できなかった数字です。実際には2億円くらは立て替えて、頑張って1億円超回収する。ですが、この回収した1億円超は何の利益にもなりません。回収しなかったら2億円損が出た、回収したから損が1億円で済んだ。あー、良かった、という意味の回収額1億円超です。人件費掛かりすぎです。そして訴訟とかしたら目も当てられません。

もちろん、これは仮定の仮定です。申し込み物件が全て家賃10万円以下の物件なわけがないし、申し込みが30万件もくるようならもっと金額を上げます。でないとまわせません。ただ、1万円でも受けてよい案件は、遅れない入居者を保証することです。

家賃が100%遅れない入居者がいれば、それは1万円どころか1,000円で受けても得です。というよりも、遅れないということはあらゆる意味で保証会社に利益しかもたらさないのでいくらで受けても全く問題ありません。ただ、家賃が遅れない方を1,000円で受けてしまうと、家賃が遅れるかもしれない人の保証料が超高額になります。家賃が払えないかもしれない人は超高額な保証料が払えないから平準化しているんです。

つまり、1万円の保証料で受けて利益を見込んでいるということは家賃が遅れないだろう人しか審査を通さないことに繋がります。もしくは、1万円の保証料をエサに、500万円の超高額物件を引き寄せるつもりかのどちらです。基本的に法人の方が延滞率は低い(はず)ですので、家賃10万円以下の案件を1万円で受けるとなると相当厳しく審査をしないと利益が出ません。

では審査が相当厳しい保証会社はどうなのか?断言しますが、審査が厳しすぎる保証会社は意味が無いです。以前、家賃が100%遅れる人は保証できませんと書きましたが、家賃が100%遅れない人だけを取るなら、その保証会社は仕事をしていません。なぜなら、保証会社の仕事は保証することだからです。家賃が遅れない人を保証しても意味がありません。家賃が遅れるかどうか分かりません、でも、私が保証するから絶対大丈夫です!って保証会社が言うから家主は安心して貸せるんです。

そう考えるとAAAホールディングスがやっているのは家賃500万円の超高額案件を呼び込むための広告として、保証料1万円を出しているのでしょう(と、信じたい)。

話しはそれますが、AAAのHPも素敵ですね。多彩なレンポジ(ストックフォト、レンタルポジともいいます。無料の写真集から引っ張ってきた写真のことで、企業が使うとCool過ぎる)、多分、作りかけ、しかも微妙な英語を使っている用語集、今時誰も使わないリンク集、トップに行こうとしてクリックしても無反応なロゴ、トップに大々的に使っているFLASH。何処に出しても恥ずかし・・・いえ、HPなんて質素でいいんです。そんなことよりもキャッシュをストックするほうが保証会社としては大事ですから。

aaaっていうのは何かの略だろうか?


そういえば、AAAを連呼していたらA・A・アーロンっていう名前を思い出しました。一番最初に来る人名、だそうです。アイーア・アイアイ(これも人名)みたいな感じ?日本人で一番最初に来る名前は嗚呼愛さんらしいです。嗚呼が苗字ね。

今日もまた駄文を書いてしまった。
ご意見は info@hoshokaisha.jp まで

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