家賃保証会社社員が本気で何でも答えたら

家賃保証会社に関してネットには嘘や誤解が多すぎる。だから自分が答える!

家賃保証会社の従業員にとってゴールデンウィークはつらい!

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明後日からゴールデンウィークを迎えます。今年のゴールデンウィークはなんと10連休。大変うれしい話ではありますが、家賃保証会社の回収部隊からすると抜き差しならぬ問題があるわけです。

家賃の支払いは一般的には月末です。27日や25日もよくある話ですが、おおよそ月末までに入れる契約になっていると思います。

そして、多くの管理会社、家主は月初に家賃の入金があるかどうかを確認しているようです。入金を確認してから家賃保証会社に延滞報告をするわけです。

すると今年の場合、ゴールデンウィーク明けの5月7日に大量の延滞報告が届くわけです。

毎月の話をすると、月初に延滞報告が来ますが、家主も毎月1日に確認するわけではなく、3日だったり、5日だったり、場合によっては管理会社から入居者にアクションを取ってそれでも回収できなかったときに保証会社に依頼することもあります。

すると1日に少し、2日に少し、3日に少しの延滞報告が届きます。戦いでもそうですが、兵力の逐次投入はいけません。逐次撃破されてしまうからです。相手に勝つためには集中投下をしないとだめです。

家賃延滞は戦いではないですが、現場職員からすると戦いみたいなものです。毎月、月初に逐次投入されるので保証会社は逐次撃破できます。家賃が遅れている人を相手にしているとはいえ、全員が悪い人ではありません。毎月遅れている人もいれば、今回はじめての人もいます。毎月遅れているとは言っても自主的に連絡をくれる人もいますし、毎月無視する人もいます。

回収部隊は家賃が遅れていると連絡が来たものから順次対応します。電話に出なければ家まで行くこともしますが、できれば電話だけで片付けたいのは本音です。だから少しずつが来る分には対応しやすいです。

しかし、ゴールデンウィークが明けるのは5月7日。毎月1日に家賃の入金確認をしている管理会社は7日に確認する可能性があります。7日に延滞報告が来ればよい方で、そこから数日後に届くというケースは十分考えられます。

つまり、7日か8日にかなりの量がまとまって報告が来て、その数日後に第2弾がまとまって届く可能性が高いです。そのため、今年の月初はかなり大変になりそうです。

ですが、世の中はうまくできているもので、5月はゴールデンウィークだから行動できる日数が少ないのかと思えば、そんなことはなく、平日は19日間あります。年末年始の1月、12月、単純に日数が少ないはずの2月、ゴールデンウィークのある5月、だいたい平日が少ない日でも19日、普段と大差ありません。不思議。

たぶん、国のえらい人が祝日をうまく調整しているんでしょうね。

というわけで、5月は休みが前半に集中しているだけの普通の月というお話でした。

ちなみに、5月病という言葉が世の中にあります。4月に入った新入社員がゴールデンウィークをはさむとダメになる現象ですね。これに似た現象がこの業界にあって、長い連休があると入居者が夜逃げするという謎のジンクスがあります。

もしかして、うちだけでしょうか!?

MAY(5月)のバカ!もう知らない!


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【怖くない】家賃が遅れていて借金もしているなら債務整理するしかないお話し

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家賃が遅れている方は多くの場合、困っているのは家賃だけではありません。

よくあるのは水道、電気、ガス。携帯電話も止められて、しかも借金がある、なんていう人は珍しくありません。

そういう意味ではウシジマ君はよく作られていますよ。作者はどうやってあの生の情報を手に入れたんでしょうね。

いろいろとお金に関して問題の多い方は、もう生活が破綻しています。保証会社も破綻しているので引越しを進めますが、引っ越したところで生活は安定しないのが正直なところでしょうね。

しかし、借金をしている場合には裏技があります。

条件は厳しいですが、債務整理を行うことです。

債務整理と聞くと難しそうな言葉で引いたり、弁護士が関わってくるので引いたり、イメージが怖かったりとあまり良いイメージを持っていないと思います。

しかも、債務整理と聞くとすぐに自己破産と考える人もいるのは事実です。実際、少し前までは債務整理といえば自己破産のことを言っていたように思えます。

でも令和の時代には自己破産なんて野蛮な(!?)ことはしません。債務整理といえば任意整理のことをいいます。

実は任意整理を勧めるわけでもないのですが、まずは序章として債務整理から解説します。

債務整理とは



債務整理とは任意整理、自己破産、個人再生、特定調停の4つの手続きのことです。4つとも借金を減らしたり、なくしたりすることができます。

ですが、個人再生と特定調停をする人はほとんどいませんので割愛します。

自己破産とは



自己破産とは名前の通り、破産することです。世の中では多いに勘違いされまくっていますが、財産の全てがなくなるわけではありません。借金がゼロになる代わりに、家とか自動車とか換金性の高いものはなくなり、現金とかも一定以上はもてませんが、正直自己破産するまでになっている方の場合、言うほどデメリットがない手続きです。

ただし、自己破産をするとブラックリストに載ります。ここも勘違いされていますが、ブラックリストというリストがあるわけではありません。借金をすると誰でも信用情報機関に誰々はいくら借金をしていついくら返したと記録されます。

イメージですが、銀行通帳を考えてみてください。通帳には何月何日いくら入れた、いくら出したというのが記録されます。そんな感じの記録が信用情報機関に残ります。ここで借金の返済が期日通りに行われないと「借金が期日通りに払われなかった記録」が残ります。

この状態で新しく借金やローンを組もうとしても審査に通らない(通りづらい)のでブラックリストに載っていると言っているだけです。ただ、ブラック状態も5年~7年程度で消えるといわれていますので借金でどうにもならない人は自己破産をするのも1つの手です。

任意整理とは



任意整理というのは、借金したところに交渉して金利をチャラにしてもらう手続きです。

高額な借金をしたことがある人はわかると思いますが、借金の返済は最初はほとんど利子しか支払いません。任意整理を行うとこの利子を0円にできます。利子を払わない分、借金が一気になくなるので生活が安定するのが早くなります。

しかし、任意整理を行った場合でもやはりブラックリストに載ります。

消費者金融は金利が売上なのに、なぜ任意整理に応じるかというと、このままだと借金が払えません、だから金利をなくしてください。でないと自己破産しちゃうぞ!と体のいい脅しをしているわけです。自己破産をすると消費者金融は貸したお金すら取り戻せなくなるので応じるわけです。

なお、個人で消費者金融に任意整理の話をしてもだめです。話したところで「こやつめ、ハハハ」と言われてあしらわれるだけです。必ず弁護士を通しましょう。

では任意整理を行えば解決するのか?



ですが、任意整理を行ったところで利子がなくなるだけですので、毎月の支払額は変わりません。借金がなくなった後なら話は変わりますが、なくなるのは将来の話です。困っているのは今です。

そこで登場するのが過払い金請求です。

もう10年くらい前から話題になっていて、過払い金はなくなると騒がれているので聞いたことがある人もいると思います。

以前は借金をしていても金利は今よりもずっと高かったです。今では借金の上限金利は20%ですが、昔は109%という時代もありました。当時は当たり前でしたが、今考えるとむちゃくちゃです。

法律も段階的に整備されていましたがそれでも2010年までは現在の上限金利20%よりも高い金利を取っていました。当時はそれが合法だと考えられていましたが、裁判所で「それ、ダメ」と言ったもんだから法律もさらに整備されて今の形になりました。

法律が変わったのは2010年です。だから2010年よりも前に借金をしていた人は本来の金利よりも高い金利を払っていた可能性が高いです。

そこで本題です。

2010年といいましたが、裁判所でダメと言われたので貸金業者も自主的に金利を下げました。だいたいですが、2007年くらいには大手の貸し金は金利を下げて正しい金利にしています。だから2007年以降に借金した人は適正金利かもしれません。しかし、それよりも前に借金をした人は本来払うべき金利よりも高い金利を払っていた(過払い)可能性があります。

そこで多く払っていた金利を取り戻す手続きが過払い金請求です。

昔多く払ったお金を返してくださいと手続きを取るとお金が返ってくるんですね。不思議。

でもこの過払い金請求は消費者金融には非常に大きな負担になっているのは間違いなくて、過払い金請求のせいで倒産した消費者金融もたくさんあります。

4月19日の夕方、アコムが過払い金請求で400億円引当金を積み増したとニュースになったら、本日の株価は一気に落ちましたね。

社会的にはそれくらいヤバいやつです。ちなみに積み増したというのはアコムにはまだ400億円の過払い金があると解釈してよいのだろうか。ものすごい金額だけど。

当然、貸金業者からは返しますなんていう連絡は来ませんので自分から手続きをする必要があります。自分でもできますが知識がないと厳しいので弁護士に依頼するのが普通です。

で、話がようやく繋がるのですが、借金に困っている人が任意整理をすると、弁護士でも過払い金があるかどうかを精査して、過払い金請求も同時にやります。過払い金は100万とか200万とかある人もいるので、場合によっては借金がゼロになる、どころか手元に何十万円も戻ってくるなんていう話も普通です。

先日、ロケット団の三浦さんが借金に困ってどうにもならなくなって債務整理したら80万円戻ってきたことがあるとニュースになっていましたね。

これ、80万円の借金がゼロになったというわけじゃないですからね。借金があってどうにもならなくなって、手続きしたら借金がゼロになった上に弁護士への報酬を差し引いても80万円が手元に戻ってきたということです。だから過払い金が200万円とか300万円とかあったということでしょうね。

ちなみに、弁護士に過払い金請求と任意整理を依頼すると、手続き中は借金の返済が止まります。金額が確定しないのでこちらから返すのか、あちらから返ってくるのかを協議する必要があるからです。

要するに毎月のお金が浮くわけです。お金が戻ってくれば借金返済もなくなるし、滞納していた家賃分も一気に返済できる可能性があります。

まー、うまくいけば、の話ですが、家賃滞納者に任意整理と過払い金請求の話をしてもなかなか行動に移す人はいないですね。

弁護士とはいえ、無料相談はよくありますから紹介までしているんですけどね。

一応、無料で相談できる弁護士とか司法書士を載せておきます。

弁護士法人きわみ事務所

司法書士法人杉山事務所

そういうわけで、2010年よりも前に借金をしたことがある人は1回騙されたと思って無料相談してみてください。

お金が手に入ると使ってしまうのはなぜなのか


ちなみに、稀に手続きを取って借金もなくなって、家賃もすべて払い終わって、よかったよかったと思っていた方でも数ヵ月後にまた家賃滞納したということがありました。

原因は何か?

もうパチンコやめろ!

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【質問】家賃保証会社は念書がないと荷物撤去を行わないのか?

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同業の方(家賃保証業界)からご質問をいただきました。

家賃保証会社はどんなときに強制執行を行うのか?
必ず建物明渡訴訟を行うのか?

という内容です。

私の会社の内容はよくよく存じておりますが、書いてしまうと身バレする可能性がありますので、私の知っている一般論と当ブログに寄せられた家賃保証会社の内容を合わせて書きます。

【質問】夜逃げされた部屋の家賃の保証期間はいつまで?強制執行まで保証してもらえる?では、事前に家賃保証会社が入居者から書面を取得していた場合の話を書いていますが、一般的に家賃保証会社はどんなときに建物明渡訴訟を行うのでしょうか。

【質問】夜逃げされた部屋の家賃の保証期間はいつまで?強制執行まで保証してもらえる?でも書きましたが、覚書を事前に取得していた場合には覚書をもとに荷物を出してしまうことがあります。これは事前に入居者の同意を得ているから行えることです。

そして、念書を取得していた場合、若干弱いですが、それでも入居者の同意が得られていると判断できる場合には荷物を出すこともあります。

それは建物明渡訴訟と強制執行に掛かる費用が高すぎるからです。

訴訟まで行くのはレアケースですが、家賃保証会社は普段から家賃が遅れている方を相手にしていますので、もはや訴訟は普通のことです。しかし、それでも訴訟まで行くのは家賃が遅れている方の数%というレベルです。

訴訟になるということは、家賃が数ヶ月遅れているということ、多くは過去の判例をもとに家賃滞納が3ヶ月あれば訴訟するようです。そして、半年で裁判と強制執行が終わることを考えましょう。

すると家賃分だけで9か月分が遅れていることになります。ですが、家賃保証会社の負担は家賃9か月分では済みません。

  • 家賃9か月分
  • 建物明渡訴訟費用
  • 弁護士費用
  • 強制執行申立費用
  • 強制執行費用(荷物搬出費用)
  • 荷物保管費用
  • 荷物処分費用

ざっとこれくらい掛かります。ですが、やはり金額はわかりづらいと思います。

家賃9ヶ月分以外にだいたい100万円かかると思ってください。

部屋の大きさ、荷物量、入居者の状況などでかなり大きく上下しますので100万円というのはまったくアテにならない費用ですが、一般的な住居で10万円ではできませんし、300万円はかかりません。そういう意味での100万円だと思ってください。

もちろん、一般的な住居でも高級物件だと部屋が広い=荷物が多い+取り扱いが面倒な家具が多いなどでさらに高額になったり、事業用として使っている=処分費用に超絶高額費用がかかりまくったりとさまざまです。

100万円は本当に目安です。

だから月額家賃が10万円なら訴訟になったら200万円くらいが家賃保証会社の負担です。こういう案件があるのに1件の保証を月額賃料の50%とかで受けています。10万円の家賃なら5万円の保証料+更新料で受けているわけです。

訴訟が1件あるだけで損益分岐点がおかしくなるレベルで訴訟は高いです。

だから家賃保証会社は訴訟をやりたがりません(当然ですが)。

費用をもうちょっと細かいところまで見ると、建物明渡訴訟費用と強制執行申立費用は対してかかりません。弁護士費用も毎月の顧問料を払っているのが普通ですから一般的な弁護士費用よりは安いです。

金額面で厄介なのは強制執行費用です。荷物搬出する際には執行官の指示のもと、強制執行補助業者という民間の専門会社に依頼しないといけません。

まー、ぶっちゃけ癒着ですよ。執行官にバックがあるかは知りませんが。

執行官がいくつか執行補助業者を紹介、というかここから選べ見たいな感じで言われるので依頼します。すると当日の立会い、搬出する作業員の手配、トラックやダンボールなどの手配など全てをやってくれるのが強制執行補助業者です。保証会社は強制執行の当日いるだけで全てが終わるので大変に便利です。しかし、寡占な上にこちらには拒否権がないので費用は推して知るべし。

そして、入居者が帰ってきて荷物を返して欲しいと言われたときのために保管するように、と執行官に指示されると倉庫を用意して荷物を保管しないといけません。

一定期間が経つと執行官から荷物処分の許可が出ますが、というか、強制執行の当日に何月何日まで保管するようにと指示されますが、処分費用は保証会社持ちです。

処分とはいっても単に捨てるわけにもいきません。ゴミの分別とか処分法方が特殊なものとかがありますし、捨てられないものや換金性の高いものもあります。そういうのを全て保証会社が行います。保証会社ができない場合には荷物の処分を丸ごと外注します。

そういうわけで訴訟が1件出ると保証会社の利益が一気になくなります。ヤバイです。

※ただし、保証会社によって保証範囲や保証する上限金額、保証する時期が異なります。

だからでしょうが、家賃保証会社は支払いが危ないと思ったり、経験上行動が怪しいと思ったりしたら積極的に書面(覚書や念書)を取ることが多いです。

そして、この書面があれば訴訟を行わずに済むことも多いので、取ってりゃよかった覚書。取っててよかった覚書!みたいになるわけです。まるで公文式です。

さて、いつものように前口上が長くなりましたが、本当に家賃保証会社は書面がないと訴訟をしないのでしょうか?

実は家賃保証会社のスタンスによって大きく異なります。家賃保証会社によっては100%すべて訴訟する会社もあればリスク覚悟で訴訟しない保証会社もあります。

100%訴訟する家賃保証会社



100%訴訟するのは保証会社としては一番正しいやり方です。

すべて訴訟をすることで家主のリスクがなくなります。家主としてはリスクをなくして不動産経営ができるわけなのでありがたいのでしょうが、ある意味では悪い入居者を早く出して欲しいのに1年弱待たされるわけなので無理にでも出して欲しいという家主が一定数いるのも事実です。

過去の記事でも少し書いていますが、書面がない場合、フォーシーズはたぶん、すべて訴訟しています。

訴訟しない保証会社



訴訟を一切しないとは飛び道具すぎますが、そういう保証会社もあります。というよりも少なくとも数年前まではありました。今はわかりません。

どんなことがあっても訴訟をしません。それは訴訟する費用が高すぎるためです。

こういう保証会社はかなり無理にでも回収行動に出ます。そして、回収できない場合にはかなり無理な退去交渉をします。交渉に応じない場合には自力救済をします。

つまり、相手が住んでいてもある日突然荷物を出しちゃいます。そして鍵を交換して案件を終了にします。

挙句、勝手に出した荷物を返して欲しかったら貯まった家賃を払えとか言った上に、実際に払ったら支払いが遅かったのでもう処分しました、とか言ってくるヤバイ会社です。

ヤクザとニアリーイコールです。

信じがたいことですが、数年前まで実際にとある保証会社がやっていた手法です。さすがに社名は伏せますので聞かないでください。繰り返しますが、今やっているかはわかりません。

極々一部の家主には支持されていたようです。

手法はかなり間違っていますが、コスト管理とか経営という意味ではある種正しくて、例え訴えられて損害賠償をしたとしても、訴えてこない層(泣き寝入り層)がいることを考えれば訴訟するよりも経営はよくなるのかもしれません。会社としての信用はなくなりますが。

状況次第で訴訟したり、しなかったり



たぶん、一番多いのが状況に応じて訴訟したりしなかったり決める保証会社だと思います。

まー、ぶっちゃけ、全部訴訟なんてやっているというのは経営がよほどうまくいっているか、どこか別のところで利益を出していないと厳しいです。費用がかかりすぎますから。

そこで訴訟しなくてよいものは訴訟しません。

そのために保証会社が検討しているのは主に下記の5点です。

  • 死亡案件
  • 外国人対応
  • 明らかな夜逃げ
  • 弱気な入居者
  • 免責事項


死亡案件



亡くなった案件の場合、正規の手続きでは親族を探します。探す理由は主に2つ。

1.相続していないかを確かめるため
2.荷物を引き取り、搬出をしてもらうため

賃貸借契約は相続対象になりえますので、もしも相続すると言われた場合には責任は相続人にあります。だからこの時点で保証会社は荷物の搬出をしなくて済みます。

相続していなくとも、荷物の搬出を依頼できるケースがあります。長年連絡を取っていない親族でも、亡くなったとなれば話は別、と考えてくれる方は意外に多いです。

死亡案件は基本的に訴訟する必要がありません。訴訟する対象がいないからです。そのため、親族が一切いない場合には保証会社で勝手に荷物を搬出処分することはよくあります。

ただし、本当に親族がいないか確かめないと後々面倒になることが多いのも事実です。

また、相続する方がいる場合、相続人も家賃滞納したとかなると将来的には訴訟するケースはありえます。

外国人対応



外国人の場合、家賃滞納を続けた後に国に帰ってしまうケースがあります。かなり多いです。

経験上、家賃を数ヶ月支払わずに、出入りも数ヶ月ない外国人の場合、戻ってくることはまずありません。お国柄というのもあるのですが、海外では家賃を払わなければ強制的に出される、というのは普通です。日本では非常に消費者保護が進んでいますので家賃を払っていなくても居住権が認められますが、海外ではそんなことはありません。

外国人の場合、この感覚があるので家賃を払わないなら荷物を出されて終わる、くらいの感覚の人もいます。日本人の感覚ではわかりませんが、外国人には結構普通のことです。

日本人だからとか、外国人だからとか言いたくありませんが、外国人の場合、出入りがないなら99%以上の確率で荷物を勝手に処分しても問題ありません。

明らかな夜逃げ



経験的にわかる明らかな夜逃げの場合にも訴訟をしないことがあります。

判断が微妙なのですが、この案件を訴訟するくらいなら荷物を出してしまえ、という場合です。

荷物搬出をして処分するということもありますが、荷物搬出後に保管するというケースもあります。

確率は低いですが、戻ってくることがあるからです。戻ってきたときに、家賃を払っていないので解約にした。ただ、戻ってくる可能性があるので荷物は取ってあります。だから返します。と言うと入居者側に家賃滞納という負い目があるので訴えられる可能性は大きく減ります。

ここで荷物を捨ててしまって入居者が戻ってくると結構厄介です。家賃を払っていないのは確かに悪いが、荷物の中には○○があった、それだけでも返してくれ!みたいな訴えをしてくることがあります。これが貴重品だったりすると裁判に発展することがあります。

そして、プロ延滞者(っていうのか?)は意図的に夜逃げ風に部屋を出て、荷物が搬出処分されたことを見計らって戻ってきて、実際にはなかったのですが、荷物の中には○○があった、などと主張して訴えてくることがあります。これはかなり厄介です。証明のしようがない上に、法的なことを考えれば訴訟をしていない分、保証会社が不利ですから。

弱気な入居者



入居者の性格を考えて訴訟しないケースです。これが良いとはまったく思いませんが、保証会社が実際に行うやり方です。

弱気な入居者の場合、多少・・・というかかなり強気なやり方をしても反論や訴訟をしてきません。

悪い言い方をすれば、相手の弱みを利用しているわけです。

訴訟してこないならやってしまおうということです。

免責事項



これも良いやり方とは思いませんが、実際にある方法です。

保証契約書の免責事項を探す方法です。

契約上、家主がやらないといけないことをやっていなかったと主張して、保証契約そのものを無効にするケースです。

家主からするとある日突然保証契約を打ち切られるので最悪です。しかし、実際に保証会社が行っている方法です。

当たり前ですが、保証契約書はある程度は解釈に幅があります。家主が守らないといけないこと、とはいってもほとんどの場合には守っていなくても問題ありません。それは家主がお客様ですし、契約書というのはそういうものだからです。

しかし、その家主の案件が少ない場合や訴訟したときの保証会社負担があまりにも高額になる恐れがある場合には、信頼を失ってでも保証を打ち切るという強硬手段に出る保証会社も存在します。残念な話ですが。

訴訟するのがよいとは言っても、社会がそれで回るとは限らない


念のため、もう1度書きますが、一般的に書面がない場合、保証会社がどういう行動を取るかを私の知識や当ブログへの情報提供などとあわせて書いています。特定の保証会社の情報ではありません。

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【質問】夜逃げされた部屋の家賃の保証期間はいつまで?強制執行まで保証してもらえる?

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下記のお問い合わせを質問箱でいただきました。

こんにちは。 いつも保証会社さんにお世話になっております不動産会社の者です。
入居者の滞納後の保証期間終了に関して、教えて頂きたいのですが、 先日入居者が家賃滞納によって、残置物を残した状態(生活感はあります)で(おそらく)夜逃げしました。

この場合、基本的に残置物の処分は自力救済として禁止されているかと思うので、賃貸人からしてみると強制執行の法的手続きまで家賃を保証して頂きたいのですが、直近で某保証会社さんが滞納入居者から所有権放棄の一筆をとっていたらしく、その場合は強制執行までの家賃保証は難しいものなのですか??


お答えします。

保証範囲、保証期間は家賃保証会社と交わした契約書によるところが大きいため、判断しかねます。家賃保証会社が取得していた一筆の内容次第では強制執行可能です。

解説いたしますが、長いので答えだけ欲しい人は最後の【結論】をお読みください。

まず、通常の流れからご説明します。

通常、家賃が遅れて支払いできない期間が続いた場合、保証会社から入居者に退去を促します。このままだと生活が破綻するから引っ越したら?という意味です。

ただし、99%引っ越しません。遅れているが家賃は払うし、引越しにはお金がかかるし、引越し先もない。頼れる人もいないがもう少し待って欲しい。言い方や内容は違いますがだいたいこんなことを言われます。

そして、それでも払えない期間が続くと裁判を起こします。建物明渡し訴訟です。この裁判は本当に早いと3ヶ月程度で終わります。相手が争ってきたり、書類の準備とか家主の協力が得られなかったりするとどんどん長くなります。

裁判とは言いますが、契約書上払っていない入居者が悪いので、余程のことがない限り100%家主が勝ちます。そして、裁判で決まったから素直に引っ越してねと通知します。ただし、99%引っ越しません。

引越しにはお金が掛かるし、引越し先もない。頼れる人もいないのもう少し待って欲しい。言い方や内容は違いますがだいたいこんなことを言われます。

せっかく裁判で勝ったのに出て行かないので、今度は強制執行手続きを取ります。強制執行の申し立ては大体ですが、早いと1~2週間程度でできます。

強制執行というのは、執行官と一緒に契約物件まで行き、何月何日何時までに部屋を引き払うこと、と通告して、それまでに出て行かなければ本当に強制的に荷物を搬出することができる手続きです。

執行官とともに契約物件まで行って契約者と会えなければ執行官の指示のもと部屋の中に強制執行日を書いた紙を貼り付けかえります。もし契約者と会えれば、その場で執行官から入居者に強制執行の通告をしてくれます。

しかし、入居者はこう言います。引越しにはお金が掛かるし、引越し先もない。頼れる人もいないのもう少し待って欲しい。聞き飽きたわ、と内心思いながら、執行官の横で黙って聞いています。執行官にとって支払日はどうでもよいので一方的に通告して帰ります。

そして、待ちに待った強制執行日。執行官と荷物搬出業者(強制執行補助業者といいます)とともに物件に行って荷物がなくなっていれば何もせずに終了。もし荷物があれば搬出して終了。荷物があって契約者がいたら・・・強制的に荷物も契約者も出します。

入居者は言います。引越しにはお金が掛かるし、引越し先もない。頼れる人もいないので(略)

入居者と別れるときに住まいが決まったら連絡くださいね。貯まった家賃の支払い方は相談しましょう、と言って分かれますが、100%連絡してきません。

支払い交渉で難航しまくって揉めまくった入居者が合法的、かつ、強制的に追い出される姿を見ると、つい「ザマァwww」とか思ってしまいます。私の心は醜いですね。

これにて一件落着ですが。このあとの回収が大変です。住んでいる人は住み続けるためにお金を用意しますが、部屋を出た人には支払わなくてもリスクがないので交渉が難航することが非常に多いです。だから給料とかを差し押さえるんですが。

ここまでが一般論です。

では今回のケースはどうでしょうか?

夜逃げしてしまい、荷物が残っている状態です。夜逃げとはいいますが、実際には長期間部屋を空けているだけで戻ってくるかもしれませんし、本当に帰ってこないのかもしれません。

だから荷物を勝手に出すと自力救済になってしまう可能性があります。つまり、家主が悪者になります。だから裁判するしかありません。

しかし、保証会社が滞納入居者から所有権放棄の一筆を取っているとあります。

この一筆の内容次第では、この書面を元に荷物の搬出が可能です。

考えられる書面は4種類。

1.公正証書
2.契約書
3.覚書(おぼえがき)
4.念書(ねんしょ)

それぞれ違うのでご説明します。

1.公正証書

保証会社と入居者の間ではまず交わさない書面です。公正証書は公証役場に行き、証人立会いのもと保証会社と入居者の間で書面を交わすことで成立します。

しかし、書面の作成にお金が掛かります。
そして、公正証書は判決を同じ効力があると言われていますが、判決と同じ効力があるのはお金の支払いについてです。家賃の支払いについては強制力がありますが、建物明渡しについては強制力がありません。

入居者が高額家賃で滞納額が物凄いときなどに交わすことが稀にある程度です。今回のような所有権放棄という点ではありえません。

2.契約書

入居の際に、家賃保証会社、入居者、家主の3社間で契約を交わしています。これ以後に家賃保証会社と入居者が契約書を交わすことはまずありません。

きわめて例外的に、家賃保証会社と入居者の間で保証契約書を巻きなおすことがあります。この場合でも契約書なので所有権放棄の内容は含まれていますが、所有権放棄のために取得するわけではありませんので、今回は違うと思われます。

3.覚書(おぼえがき)

可能性が高いのは覚書です。

覚書というのは契約書に補足したり、契約書の条文の一部を変更したりする際に交わされる書面です。ただし、ぶっちゃけ、契約書も覚書も大差ありません。タイトルが覚書となっていても実態が契約であればそれは契約書と見なされます。

今回のケースでは、何月何日までに支払いが完了しない場合には部屋を出るので荷物は保証会社で搬出処分して構わない、というような書面を交わしている可能性が高いです。

契約書も覚書も互いの署名捺印がある書面ですので、内容に不整合や無理難題がなければ成立します。

よって、上記のような内容の覚書を保証会社が事前に取得していた場合には、保証会社の権限で荷物搬出ができますので裁判を行わずにすみます。この場合、保証期間は賃貸借契約の終了日または荷物搬出日になると思います。

思いますというのは、保証会社によって契約内容が違いすぎるので私にはわかりません。契約書を読むしかないです。

4.念書(ねんしょ)

こちらも取得している可能性の非常に高い書類です。

念書というのは、約束ごとを書面に残して署名捺印して提出する書面のことです。保証会社の取得した一筆というのは、この念書で、何月何日までに支払いが完了しない場合には部屋を出るので荷物は保証会社で搬出処分して構わない、という内容の可能性があります。

覚書と同じじゃないか、と思うでしょうが覚書と念書では決定的に違う点が1つあります。

覚書は双方の署名捺印が必要ですが、念書は提出した側、つまり入居者の署名と捺印しかありません。

仮に所有権放棄の念書を取得したとしても、誰と誰が交わした書面なのかはわかりません。裁判になったときに、その書類を書いたという証拠にはなりますが、書いてある内容が認められるとは限りません。

慣れている入居者は「念書?あー書きましたねー。それが何か?」とか言ってくる始末です。

よって、保証会社が取得している書面はおそらく覚書か念書ですが、どちらを取得しているかで結果は天と地ほど変わる可能性が高いです。

きちんとした覚書を取得した場合には保証会社が荷物搬出、引渡しを行い、その日までの家賃を保証してくれる可能性が高いです。
念書を取得した場合、保証会社が荷物を搬出すると後々、入居者から家主が訴えられる可能性があります。これは保証会社は賃貸借契約に関わらないので、賃貸借契約の一方的破棄と搬出を指示したのは家主と考えられるからです。

ちなみに、裁判を行った場合、裁判開始から強制執行の終了まで半年近く掛かります。この分の家賃は普通、保証会社の範囲内ですが、支払い時期は各社違います。

【結論】

覚書を取得していれば保証会社で荷物搬出して、家賃保証してもらえる可能性が高い。

覚書を取得していなければ、裁判になるが、強制執行までの家賃を保証してもらえる可能性は高い。ただし、支払い時期がいつかは保証会社次第。

保証会社によっては裁判費用、強制執行費用、弁護士費用、荷物搬出費用、荷物保管費用、荷物処分費用などが保証会社持ちです。保証会社に問い合わせましょう。

裁判はお金がかかってしょうがない。これを保証会社が負担しているんだから儲けが出ないわけだ


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【質問】遅れた家賃は入居者の代わりに保証会社が支払う?

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メールで質問をいただきました。ちょっと面白い内容だったのでご紹介と解説いたします。

保証会社を使っても保証会社が一時的に立替えてくれるだけで後日保証会社へ支払わなければならない、となってしまっている状況を知りたいです。本来であれば借り手が保証料を支払っているので、一時的な立替えではなく、借り手の代わりに支払う(借り手は返済しなくても良い)というのが望ましいのかなと思っています。
今まで保証会社は代位返済するのではなく、借り手の代わりに支払いをしてくれるものだと思っており、衝撃を受けています。

保証会社は、代位弁済をする仕組みの為、借り手が返せなくなったらその分代位返済が発生。
損害を防ぐ為に、回収コストを掛け、債権回収を行う
→でも借り手は延滞するくらいなので、十分な収入確保が出来ていない為、また延滞する
→また保証会社が代位返済
→損害を防ぐ為に、回収コストを掛け、債権回収を行う
と取れないところから無理に取るという借り手からすると恐ろしい悪循環、取り立てのスキームとなっていないでしょうか。


こういう質問を読むと、まだまだ一般社会には浸透していないなと思います。

質問者は今まで、保証会社は立て替えるのではなく、保証会社が入居者の代わりに支払っていると思っていたようですね。さらに保証会社の立て替え、回収のサイクルを悪循環と言われています。

これはたぶん、質問者側の経験とインターネットや社会的な偏見をモロに受けた影響だと思います。こういうのを見ると少し悲しいですね。

しかし、これは大変ありがたい質問でもあります。このように考えている方はまだまだ氷山の一角、だとすればこれを広めるのは家賃保証会社側の役目ですから。

まず、大前提として、賃貸借契約における家賃の支払い義務は契約者(入居者)または連帯保証人にあります。家賃は期日までに支払わないといけないものであって、遅れてよいわけではないのです。家賃が遅れると最初からわかっていた場合、貸してくれる大家さんはいませんし、契約してくれる保証会社もありません。

支払い義務は契約者にあるわけなので、当然保証会社にはありません。

家賃が遅れたときに立て替えるのではなく、保証会社が代わりに支払うのだとしたらそれは保証ではなく、保険に近いです。

一例ですが、ガン保険を考えてみてください。
ガンは起こる確率は高いとはいいますが、めったに起きません。そのめったに起きないことに対して保険としてお金が出ます。ガンは自分で引き起こすことはできないので起きる確率と保険金額を考慮して保険料を取っています。

一方、家賃で同じことを考えると、家賃滞納は自分の都合で起こすことができます。そのため、保証会社が代わりに支払ってしまい、入居者が支払わないとすると、意図的に家賃を遅れたら入居者の逃げ得になります。

保証会社が「この人は家賃が払えるから大丈夫です!」と保証しているのに、家賃が払えないということはその人は保証できない人ということになります。これはつまり部屋に住めない人ということにも繋がります。

最初から遅れる前提で契約する保証会社はありませんので、家賃が遅れるのが確定しているならそれは保証会社を使わずに住める部屋を探さないといけません。

一方、家賃が遅れないことがわかっている場合にも、やはり保証する必要がありません。

そうなると保証会社が社会に必要とされているのは、家賃が遅れるかどうかわからない層が一定数いるからです。結果、保証会社が一時的に立て替えるというスキームが出てきます。

もし家賃が遅れるたびに保証会社が代わりに支払った場合、それはものすごく高い保証料を取るということになります。そうしないとビジネスが成り立たないからです。家賃が遅れない層は保証会社を使わない、家賃が遅れるかもしれない層は高い保証料を支払う。でも、遅れるかもしれない人に高い保証料を請求しても取れないですよね?

だから、保証会社は今の形が最善なのです。

家賃が遅れている支払いができないところから無理に取るという悪循環がある、というのはかなり大きな誤解があります。

大前提の家賃が遅れてはならないというところが崩れてしまっていますし、お金を無理に取っているのではなく、住み続けたいなら支払うしかないからどうしますかと選択を入居者に委ねているわけです。

ここは何回説明してもわかってもらいづらいところですが、家賃保証会社は追い出し屋ではありませんし、取り立て屋というには御幣があります。

家賃が遅れている場合、その支払いをしてもらうのも当然ですが、保証会社は、その立場上、今後どうなるかを考えます。来月以降もまた遅れるようであれば、その人には支払い続けることができないということなので引越しを進めます。そうしないと生活が破綻することがわかっているからです。

それでも、なお、部屋に住むということであればお金を用意して支払い能力があることを示してください、でないと保証会社は保証できません、つまり部屋に住めませんというロジックです。

無理に取って悪循環にしているのではなく、払えないなら引っ越せばよいのに、払えないのに住もうとするから悪循環に陥ります。

ここで必ず言うのは引っ越すお金がない、ということです。しかし、これは自身の責任ですし、引っ越すだけならお金は掛かりません。お金がかかると思っているだけです。引越し先がないとも言われますが、実家に帰るか、知人を頼るか、とにかく自分で考えることです。

なぜなら部屋は家賃を払わないと住めないからです。

また、よく言われるのは、部屋を出たのに家賃を払うのは納得できない、というやつです。

家賃は毎月前月の末までに支払う契約です。だから支払いができないとわかった時点でお金の工面に動くか、引っ越す決断をするかが必要です。

賃貸借契約とはそういう内容を互いに納得した上で結んだ契約だからです。

しかし、保証会社も無慈悲な対応をするわけではありません。だから家賃が遅れても支払い予定と追いつく予定を確認しますし、待てる範囲であれば待っています。

だから家賃が遅れたときにはすぐに保証会社に連絡しましょう。

あとパチンコやめろ。

契約っていうのは、約束を守るっていうことです


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